まつエクについて
女性がメイクアップをするうえで、目元は顔の印象を大きく左右します。
そのなかでも、まつ毛は目元のメイクアップにとって重要なポイントとなり、その人の雰囲気やイメージをまつ毛ひとつによって変化させることも出来ます。
少し前までは、マスカラや、まつ毛パーマ、付けまつ毛などが主流となっていましたが、最近ではまつ毛のエクステ“まつエク”がまつ毛メイクにおいてスタンダードな存在となっています。
まつエクは、メイクをしていない状態でもフサフサなまつ毛を維持することが出来るうえに、メイクアップにかかる時間を短縮してくれるので、年齢や職業を問うことなく幅広い人気を誇っていると言えるでしょう。
そんな人気のまつエクについて「サロンへ行く前に知っておいたほうがいいこと」「施術当日のケア」「長持ちさせる為のアフターケア」などをまとめてご紹介させて頂きます。
そもそもまつエクって?
まつエクとは、”まつげエクステンション”の略語のことで、日本では2007年頃から少しづつ流行りはじめ、今では全国各地に数多くのまつエクサロンが存在します。
まつエクの存在がまだあまり知られていなかった頃は、1回の施術につき20,000円前後が平均的でしたが、現在は6,000円前後が平均的なまつエク代となり、気軽に通いやすくなりました。
まつエク未経験の方には誤解されがちですが、まつエクとはまぶたに直接エクステンション(人口毛)を装着するのではなく、既に生えている自分のまつ毛1本1本に対して、自然なカーブの付いたエクステンションを1本ずつ装置し、まつ毛の量や長さをアップさせていきます。
なので、目元周辺の皮膚への負担や装着時に痛みを伴うことは、ほとんどありません。
リクライニングチェアーなどで施術するサロンも多くあり、施術最中に眠ってしまう方も居るようです。
人気の理由として特徴的なのは「エクステの太さ」「エクステの長さ」「エクステのカーブ具合」「エクステの毛質」を、それぞれ自由自在に選ぶことが可能であるということです。
もともとの目の形や目指したい理想から自分好みなデザインのまつ毛に変身させることが出来ますが、同じデザインであったとしても施術を行うアイリストさんによっても仕上がり具合が変わってきます。
今まで、まつ毛の印象をより強くするために主流とされていた付けまつ毛とは違い、まつエクはナチュラルな仕上がりが特徴で、職業や年齢を問わず幅広く利用する方が増えたこともまつエクが一般的になった理由とも言えるでしょう。
施術をする前の注意点
完全予約制のまつエクサロンがほとんどとなっているので、来店をする際には、まずはネットや電話にて予約をしましょう。
そして当日は、普段通りに出掛けるのではなく、まつエクサロンならではの注意点がいくつかあり、到着してから施術までをスムーズに行えるよう、注意点をいくつか紹介します。
コンタクトレンズは外しておく
まつエクは目元の施術を行うのでコンタクトレンズの装着は、あまりお勧めされていません。
コンタクトレンズを装着したままの施術が可能なサロンも多くありますが、コンタクトレンズを着用したままの状態でサロンへ行く場合はコンタクトケースを持参しておいたほうが良いでしょう。
施術の最中は、長い時間目を閉じることになるので、睡眠時にコンタクトレンズを着用している状態と同様です。
接着剤がコンタクトレンズに付着してしまい、充血や痛みを伴う目のトラブルが起こりやすく、ハードコンタクトレンズの場合であると施術スタッフの手がまぶたに触れる可能性もありレンズがずれやすくなります。
また、まつエクを装着することによって、まつ毛の長さや量が増える為、普段通りにコンタクトレンズを装着することが難しくなるということもあります。
慣れていない方や心配だという方は施術の前にスタッフへ相談してみましょう。
基本的に目元のメイクアップはしない
まつエクとは、もともと生えているまつ毛に対して施術を行うものなので、基本的には、目元のメイクアップをした状態でサロンへ行くことはあまりお勧めしません。
特に、マスカラやまつ毛美容液などがまつ毛に付着したまま施術を進めてしまうと「まつエクがちゃんと装着されない」「マツエクの方向がバラバラになってしまう」「長持ちしにくくなってしまう」といった問題が起きやすい為、まつ毛に付着した不純物は、しっかりと洗い流しておきましょう。
サロンによってはメイクを落としてくれるサービスもありますが、別料金が発生する場合もあります。
メイクアップ専用スペースのあるまつエクサロンがほとんどなので、施術を終えてからのメイクアップを行うほうが良いかもしれません。
目元以外の箇所であっても、施術中に使用するテープなどによって、全体的にメイクを綺麗に保つことが難しくなります。
念の為、目元以外も含めたメイクアップ道具を持参しておきましょう。
また、まつ毛パーマが残っている場合は、まつエクのデザインに支障が出やすくなる為、施術を行うことが出来ないといったケースもあります。
体調を良くしておく
サロンへ行く前は、たとえ慣れている方であったとしても体調を整えておきましょう。
まつエクを施術する時には“グルー”と呼ばれるまつエク専用接着剤を使用し、人工まつ毛を装着していくのですが、このグルーと呼ばれるものが固まっていく最中に、一般的なアレルギーの一因とされる“揮発性有機化合物”(VOC)というものが発生し、目に不快感を感じたり、体調を崩し気分が悪くなってしまいがちです。
特に、寝不足の場合だとドライアイになりやすく、刺激を感じやすいため、まつエクサロンへ行く前の日は十分に睡眠を取っておくことをお勧めします。
また、産前産後は身体への過度な負担がかかってしまう為、人によっては施術を控えた方が良い可能性もあります。
体調に関する不安がある場合は、まつエク施術を行う前にアレルギー耐性を調べるパッチテストを受けてみるなど、カウンセリングの時にも相談してみると良いでしょう。
施術をした後の注意点
まつエクの装着が終わった後は、フサフサに仕上がったまつ毛を触ってみたくなったり、綺麗に仕上がった目元についついメイクアップをしてみたくなりますが、施術が終わった後にも注意しておきたいことがいくつかあります。
目元を触らない
まつエクを装着した当日はグルーが完全に乾いていない為、目をこすってしまうとまつエクが取れてしまいます。
グルーの持続性を保つ為にも、まつ毛を引っ張ったり触ったりしないようにしてください。
意外と知っている人が少ないのですが、サングラスや眼鏡も頻繁に使用していると、まつエクが徐々に取れやすくなるので注意しましょう。
なるべくまつ毛に触れないようにすることが、まつエクを長持ちさせる為の秘訣です。
目元を濡らさない
まつエクに使用するグルーを定着させる為に、最低でも5時間は目元を濡らさないよう注意を払いましょう。
グルーが完全に乾くまでは24時間かかると言われており、グルーが完全に乾くまでに水分を含んでしまうと、せっかくのまつエクが取れやすくなってしまいます。
なので、まつエクを装着した当日はプールやお風呂の浴槽には入らないようにしてください。
サウナや岩盤浴など大量の汗をかく場所も、厳禁です。
まつエクが濡れてしまった場合はドライヤーの冷風機能を使用して、乾かすようにしましょう。
少し手間は掛かりますが、しっかりとケアを行うことでまつエクも長持ちしやすくなります。
仰向けで睡眠を取る
まつエクを触ったり、目を擦ってしまうとまつエクが取れやすくなってしまうと説明したように、うつぶせや横を向いたままでの睡眠も大変危険です。
仰向けで睡眠を取るか、まつエクを保護してくれるアイマスクの着用をお勧めします。
メイク落とし
まつエクを装着した当日に、メイクアップをした場合は、メイク落とし専用シートを利用するなど、あまり水分を含まないようにするのがポイントです。
アイラインなど、まつ毛付近のメイクを落とす時は、綿棒を使用することで綺麗に落とすことが出来るでしょう。
まつエクが取れてしまう不安もありますが、しっかりと落とさないと雑菌が増えてしまいます。
まつエクを長持ちさせるポイント
まつエクが持続する期間は、3週間から1ヶ月程度と言われていて、一気に無くなるのではなく徐々に抜け落ちてきます。
まつ毛が生え変わる周期もあるので自然なことですが、せっかく綺麗に装着してもらったまつエク、なるべく綺麗に長持ちさせたいですよね。
ここでは長持ちに繋がる日常的なケアを紹介させて頂きます。
オイルフリータイプを使用する
まつエクを装着している時はクレンジングオイルなどオイルが主成分となったクレンジング用品を使用すると、まつエクのグルーの耐久性が弱くなってしまい、長持ちに繋がりにくくなってしまいます。
なかには、オイルへの耐久性に優れたグルーを使用しているまつエクサロンもありますが、主流ではないので基本的にまつエクを装着している期間は、水溶性でオイルフリーと表記されたクレンジング用品を使用しましょう。
クレンジング用品に関しては基本的に成分が表記されているので、確認をすることで気を付けることが出来ますが、メイクアップ用品として多く見かける“ウォータープルーフタイプの化粧品”にはオイル成分が含まれており、水分には強くてもまつエク装着時には不向きでしょう。
きちんと乾燥させる
まつエクが水分に弱いのは、施術当日のみではありません。
顔や目元に水がかかってしまうこと自体に問題はないのですが、洗顔や入浴の後は毎回ドライヤーの送風機能などを使用し、きちんと乾かしましょう。
このひと手間が毎日あるかないかで、まつエクの持続性が変わっていきます。
メイクアップ時の注意
挟むタイプのビューラーやまつエクの上からのマスカラは、まつ毛に負担がかかりやすいです。
まつエクにはもともとカールがかかっている為、ビューラーは向いていません。
カールが足りないと感じるのであれば、より強いカールのまつエクを選ぶか、どうしても使用したいという場合は、落ちやすいマスカラやホットタイプのビューラーを使用しましょう。
マツエクを装着することで、メイクアップにかかる時間を短縮出来るといわれていますが、メイクアップをスムーズにできるよう、通常のまつエクよりもボリューミーさを求める方には、カールが強かったり太い毛質のマツエクを選ばれることをお勧めします。
サロンでのメンテナンス
ほとんどのまつエクサロンには“リペア”といって、取れてしまった部分や、取れかけている部分、物足りないと感じる部分に対してまつエクを追加で装着出来るサービスがあります。
一般的には最初にマツエクの施術を行ったサロンにてリペアメニューを施術してもらいますが、最近では、別のサロンで装着したまつエクにも対応できるサロンが増えています。
その他にも、装着済みもまつエクをすべて取り外した後に、新しくまつエクを装着してくれるサロンもあります。
どちらの場合であっても、違うタイプのまつエクをつけてみたい場合には、サロンスタッフに相談してみましょう。
綺麗な状態で保ち続けたいというのであれば、まつエクサロンを選ぶ際にリペア価格やメンテナンス価格を重視し、定期的に通えるサロンを選ぶことがお勧めです。
まつエクを装着することにより、メイクにかかる時間が一気に短縮され、これまではアイラインやアイシャドーを利用し目元を大きく見せたり、ビューラーでまつ毛をカールし、マスカラでボリュームを出して目元を強調するのが当たり前でしたが、まつエクに変えることにより、その手間がなくなるので、支度の時間にも余裕が出来ます。
また、まつエクは、付けまつ毛を装着した時に見られる不自然さもなく「うっかりまつ毛が取れてしまった!」というアクシデントもなくなります。
こういった「メイクアップにかかる時間の短縮」と「目元の印象をキープし続けることの出来る安心感」が、まつエク利用者が増え続ける理由となっているのでしょう。
まつエクは施術前後からアフターケアまで手間のかかることもありますが、すぐに慣れます。
そして、その手間を含めても楽だと感じる方が多いようです。